行為障害 conduct disorders
通常、幼小児期から青年期に発症する行動および情緒の障害。この障害の基本的病像は、他者の基本的人権や年齢相応の主要な社会的規範や規則を無視するような行為が持続する行動様式である。人や動物に対する攻撃、放火などによる他人の所有物の破壊、うそや窃盗、家出や怠学などの行動上の問題を繰り返す。欲求不満耐性の低さや落ち着きのなさ、かんしゃくの爆発や挑発されやすい無鉄砲さが特徴である。不安や抑うつ症状を示すことも多い。障害の重症度によって軽度、中度、重度にわけ、発症年齢の違いによって10歳以前に発症したものを小児期発症型、10歳以前には行為の問題がなかったものを青年期発症型という。またICD-10では、亜型分類として家庭限局性行為障害、非社会性行為障害、社会性行為障害、反抗挑戦性障害を挙げている。
反社会的性格 antisocial character
集団や社会規範を無視、背反する性格。一貫して無責任、良心の呵責の欠如などが挙げられ、犯罪や非行の分野で取り上げられる。反社会的行動は非社会的行動と対比されるが、積極的・攻撃的な行動として現れること、行動が具体的な対象に向かうことから、周囲から問題としてとらえられやすい。