児童虐待 child abuse

 虐待には、相手に暴力を加えたりセックスを強要するなどの身体的虐待と、暴言を浴びせたり無視するなどの精神的虐待がある。一般的に児童虐待の児童とは、児童福祉法に定める18歳未満とすることが妥当とされている。平成9年の厚生省児童局監修による手引書では子供の虐待のタイプを4つに分類している。
@身体的虐待:殴る、蹴る、投げ落とす、おぼれさせる、煙草の火を押しつけるなど、A性的虐待:性行為、性的暴行など、B心理的虐待:言葉による脅かしや子供からの働きかけの無視、拒否的な態度で心的外傷を与えるなど、C子供の保護養育の怠慢:家に監禁したり十分な栄養を与えず、重篤な病気でも医者に連れて行かないことや、幼児の車への放置など。
 児童虐待の対応は、虐待をする家族には家族自体が多くの問題を抱えていたり、親から子へと世代間伝達をするような親自体への対処の必要性など、いくつかの機関が連携しなければならない困難がある。世代間伝達の問題は各研究者によって諸説あるが、虐待を受けた児童の追跡研究では、自らが親となったときに約30%の者が実際に虐待を行なうなど、虐待を受けていないものより6倍以上高いという研究結果が出ている。