アパシー apathy

 無感動、無感情、無関心、感情鈍磨を意味する。ある刺激に対して、感動したり興味を持ったり感情表現を生ずるものが、アパシーに陥ると生じない。アパシーはうつ病や統合失調症患者によく見られる症状であるが、現在ではウォルターズの学生無気力症候群として注目を浴びている。アパシーの学生では学業に対する意欲が完全に喪失し、自発的能動的な行動が消失し、学業を続けることが不可能になる。アパシーの原因として、入試の過剰学習や不本意入学による不適応、キャンパスへの役割期待と役割実現の認知のズレが指摘されている。いわゆる五月病や笠原嘉の退却神経症も類似の概念である。