箱庭療法 sandplay technique

 クライン派のローエンフェルトの考案した世界技法を、D.カルフがユングの理論をベースに発達させた技法。日本には1965年に河合隼雄が紹介している。箱庭は、砂の入った木箱と様々なミニチュアが用意され、クライエントは砂の上に自由にミニチュアを並べたり砂で山を作るなどのイメージ表現を行なう。遊び的な要素と構成的な要素があり、子供だけでなく、言語的なやり取りに詰まった場合などに大人にも導入される場合がある。言語ではない象徴的な表現をするため、強い情動体験を持って治療を進展させることができる可能性がある。しかし、クライエントの内的イメージを深く揺さぶるため、自我の統制力の弱い精神病圏の患者には、寛解期以外は禁忌となっている。