25歳の自分からいまと未来の自分人生へ……

 いくつかの声が自分の中にあります。

  

 神様
 もう
 死んでもいいですか?

  

 いつかまたそう思ったら、思い出せるように。

  

<いまの自分から1/4人生の自分へ――死ななくて正解だったと思う>

 いまのわたしはその当時のぼくの記憶をほとんど失っているけれども、でもなんだかつらい気持ちとかビルの屋上から身を乗り出していた風景とか、どうしようもないものだけ目が覚えてるけれども。

 でも、その時がんばっていろんな人の間にたって、誰の味方にもなりたくない、誰の敵にもなりたくない、って思ってたそのせつない気持ちを覚えているんだ。それを言葉にできなくて、誰にも理解されなかった悲しい気持ちを覚えているんだ。

 自分が死んじゃえばいいって本気で思っていた君の気持ちを覚えているんだ。

 それでもいまは、あきらめずに生き残ってくれたことを嬉しく思っているんだ。

  

<いまの自分から2/4人生の自分へ――がんばって正解だったと思う>

 いまのわたしはその当時のぼくの友達ともつきあっているけれども、でもその時はやっぱり信じることができないことが何度も繰り返して現れてきて怪訝な表情をされたけれども。

 でも、やっぱりその仲間たちは最後まで付き合ってくれて、そいつらのことが大好きな気持ちを覚えているんだ。それを言葉にできなくて、結局周囲の大人を信じられなくなっていった空しい気持ちを覚えているんだ。

 仲間を信じる気持ちと他人を信じない気持ちで苦しんだ君の気持ちを覚えているんだ。

 それでもいまは、とことん信じさせてくれた仲間がいたからこそいまのわたしがいると思うんだ。

  

<いまの自分から3/4人生の自分へ――人生は自分のものだと気づいてよかったと思う>

 いまのわたしはその当時と同じようにまだ学生をやっているけれども、でも大学に入ってからは気持ちが混乱して孤独感と自責感で潰れて一人で悩んでいたけれども。

 でも、その時に一生懸命考えて失敗してつらい気持ちになったことは全部覚えているんだ。それを言葉にしようとして、イヤに鋭い刃物のような言葉になって、人を傷つけてしまった時の申し訳ない気持ちを覚えているんだ。

 自分の中の凶器に気づいて本当に自分を殺しかけた君の気持ちを覚えているんだ。

 それでもいまは、自分の足で立つことを教えてくれた人たちのおかげで生きていると思うんだ。

  

<いまの自分から4/4人生の自分へ――自分の名を誇りにできるようになってよかったと思う>

 いまのわたしは大学院には入ったけれども、でも自分の葛藤は抱えたままでまだ心の中に大きな爆弾を抱えたまま時々抱えきれなくなってしまうけれども。

 でも、いつも誰かが助けてくれると根拠のないことを少し考えられるようになったんだ。時々嫌な気持ちになって、やっぱり誰も信じてない自分に絶望した時の気持ちを鮮明に思い出すことができるんだ。

 自分がとことんうまくいかなかったにつらくて死にたくなった時の気持ちを覚えているんだ。

 それでもいまは、泣くことができるようになってこんなことを書けるようになってよかったと思ってるんだ。

  

  

 25歳の等身大の自分ってこんな感じだったんだって、未来の自分が見るために書こうと思います。たぶん、明日の自分がみたら違うことを思うことは、想像に難しくありません。

 違うのは、自分が動いている証拠。なりたい大人になった時、素敵な大人になったと思える。

 大丈夫――雲の上は、いつも晴天。